
月星座が牡牛座(ヴリシャバ・ラシ)のあなた。
「マイペース」「頑固」「安定志向」——
そんな言葉で語られることが多いかもしれません。
けれど、インド占星術(ジョーティシュ)の視点で月牡牛座を読むと、
そこにはもっと深い“魂の安定構造”が見えてきます。
この記事では、
ジョーティシュ古典を踏まえながら、
月牡牛座の心の仕組みを立体的に解説します。
① 月星座 牡牛座とは何か — 結論から言うと
月牡牛座とは、
「安心を守り続ける心」です。
月はマナス(心)、
牡牛は地のラシ(安定・保持)。
つまり月牡牛座は、
感情が「定着」しやすい構造を持ちます。
感じたことをすぐに忘れず、
一度安心したものを大切にし続けます。

それは弱さではなく、
心の“定着力”が強いということなのです。
② 月とは何か — ジョーティシュ古典の視点
『ブリハット・パラシャラ・ホーラ・シャーストラ』では、
月は心(マナス)、母性、感情、流動性を示すと記されています。
月はサットヴァ的惑星であり、
本来は穏やかで柔軟な性質を持ちます。
しかしその月がどのラシに入るかによって、
心の働き方は大きく変わります。
月はあなたの
- 安心の基準
- ストレス反応
- 習慣化しやすい感情
- 無意識の欲求
を示します。

月は“どう感じながら進むか”なんだよ。」
そのため、月星座は自己理解において非常に重要なのです。
③ 牡牛座(ヴリシャバ・ラシ)の古典的意味
牡牛座はサンスクリットで「ヴリシャバ」。
- 元素:地(プリティヴィ)
- 性質:固定宮(スティラ)
- 支配星:金星(シュクラ)
- 象徴:保持・蓄積・豊かさ
- 身体部位:喉
牡牛座はタマス的傾向を持ち、
動くよりも「維持」するエネルギーが強いラシです。
固定宮(スティラ)であるため、
一度定まったものを変えにくい性質があります。
支配星は金星(シュクラ)。
金星は美、快楽、愛、価値を象徴します。
つまり牡牛座は、
「心地よさを守る星座」
なのです。

④ 月が牡牛座に入ると何が起きるのか
月(水的で流動的)× 牡牛(地的で安定)。
この組み合わせは、
“安定した感情”を生み出します。
実はジョーティシュでは、
月は牡牛座で高揚(エグザルテーション)します。
これは月の力が最も安定的に発揮される配置のひとつとされています。
そのため月牡牛座の人は、
- 感情が安定しやすい
- 物事をじっくり考える
- 急な変化が苦手
- 安心できる環境を強く求める
傾向があります。
ただし、安定が強すぎると
“執着”に変わることもあります。


⑤ 月牡牛座の心理構造 — なぜ変化を恐れるのか
月牡牛座の心は、
「慣れた状態」を安心と認識します。
そのため、
- 長く続いた関係を手放せない
- 環境を変えるのが怖い
- 安定を失うことに強い不安を感じる
傾向があります。
これは弱さではなく、
“保持する力”が強いからです。
牡牛ラシは「所有」ではなく、
本来は「育成」のエネルギー。
しかし恐れが強まると、
育てる力が「握りしめる力」に変わります。

月牡牛座の魂テーマは、
“安定と循環のバランス”です。
⑥ 月牡牛座のインナーチャイルド — 幼少期の心の記憶
月は「母」「養育環境」「幼少期の心の体験」を示します。
月牡牛座の人は、
幼い頃から「安心できる環境」に強く影響を受けやすい傾向があります。
- 家の空気感
- 経済的な安定
- 食事や身体的安心
- スキンシップやぬくもり
これらが満たされていると、
とても安定した人格へと育ちます。
しかし、
幼少期に「安心の土台」が揺らぐ経験をすると、
- 物質的な執着
- 手放せない関係性
- お金や所有への不安
として表れることがあります。

月牡牛座の癒しは、
環境を変えることよりも、
“安心を再定義すること”にあります。
⑦ 月牡牛座のカルマ傾向 — 繰り返しやすい人生テーマ
牡牛は固定宮(スティラ)。
固定宮のカルマは、
「同じパターンを長く続ける」傾向があります。
月牡牛座の人は、
- 同じ恋愛パターン
- 同じお金のテーマ
- 同じ我慢の構造
を繰り返しやすいことがあります。
これは前世的な「保持カルマ」が強い可能性も示唆します。
ジョーティシュでは、
牡牛は“蓄積のラシ”。
蓄積は徳にもなり、
執着にもなります。

カルマのテーマは、
「執着を価値に変える」ことです。
⑧ 古典的視点から見る月牡牛座の強みと注意点
月は牡牛座で高揚します。
これは古典において、
月の力が安定して発揮される配置とされます。
強み
- 精神的安定
- 忍耐力
- 物質管理能力
- 五感の鋭さ
注意点
- 変化への抵抗
- 惰性
- 感情の滞留
- 物質への依存
タマス性が強まると、
停滞に入ります。
ラジャス性を適度に取り入れることで、
循環が生まれます。

⑨ 月牡牛座が徳を積む生き方
徳(プンニャ)は、
意識的な選択から積み上がります。
月牡牛座が徳を積むには、
- 価値を共有する
- 安心を分け与える
- 所有を循環させる
- 感謝を言葉にする
ことが重要です。
牡牛の本質は「育てる」。
自分の中だけに留めると停滞し、
循環させると繁栄します。

⑩ まとめ — 月牡牛座の本当の使命
月牡牛座は、
不安定な世界の中で“安定を体現する存在”です。
あなたの使命は、
「安心を創造すること」
しかしその安心は、
外側に固執するものではなく、
内側で育てるものです。
安定を守る力は、
人を守る力にもなります。
執着を手放したとき、
それは「信頼」に変わります。

それが、
月牡牛座が咲かせる因果の花です。




